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2020.08.31 生前整理について
コラム
防災月間に意識したい「生前整理」。実は「防災・防ケガ」に繋がるんです!
9月は防災月間。 大正12年9月1日の関東大震災を忘れないために「防災の日」が制定され、毎年、さまざまな啓蒙活動やイベントが開催されます。 そして実は「生前整理」が、防災・ケガ防止にかなり重要だということをご存知ですか? そこで、今回も生前整理のプロとして地元で活躍する、大橋運輸さん(愛知県瀬戸市西松山町)を訪ね、これまで約200件の生前整理の現場に携わり、防災士になるべく学びを深めている、担当の松下壱成(いっせい)さんにお話を伺いました。 生前整理は、毎日を快適に安全にさせるためのもの 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/43626 --「生前整理というと『いつかの日のために、周辺を整理する』という印象があるのですが…」 松下さん(以下敬称略)「まだ、そういうイメージはあるかもしれませんね。 でも最近は『より快適に生きるために、家の中を整える』という意識に変わってきているんですよ」 --「『断捨離®』の感覚に近くなっている感じでしょうか?」 松下「はい。プロのサポートで捨てるものと残しておくもの整理し、暮らしの質を上げるためにするのが目的なんですよ」 --「遺品整理とは目的が違うんですね」 松下「ええ。ただ、作業工程は遺品整理と同じなんです。 とはいえ、遺品整理は空間まるごと整理しますが、生前整理は片づけながら行うので、時間は3倍くらいかけますね」 --「住人の方も、何が出てくるかわからないこともありそうですね」 松下「そういうことはよくあります。 私たちが本格的に生前整理をスタートさせたのは3年前ですが、生前整理のご依頼は年々増えていて、遺品整理と比べると7:3くらいの割合になっているんですよ。 コロナ禍による、断捨離®の影響もあるかもしれません」 --「思ったよりも多かったです。意識が高くなっている証ですね。 では具体的に、生前整理がなぜ防災や防ケガになるか、教えてください」 家具が直撃・逃げ道をふさぐ…散らかっている家には危険がいっぱい 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/1108445 --「部屋が片付いていないことで、災害時や平常時、どんなデメリットがあるのでしょうか?」 松下「事例を挙げますと、まずは有名な例では、阪神・淡路大震災。 家屋の損傷や倒壊が原因で亡くなった方は、8割といわれています」 --「そんなにも……。関東大震災では火災でしたが、こちらでは倒壊」 松下「家具の下敷きで命を落とされた方も多いんですよね。 寝室の枕元にタンスがあって、身体に直撃されるケースはもちろん、家具が倒れることで逃げ道がふさがれるのも理由なんです」 --「逃げ遅れてしまう!」 松下「中には、大きな家具が倒れた先にガラステーブルがあり、それが割れて歩けないというケースもあります」 --「身体に直撃することに加え、『家具が倒れて逃げ道がふさがれる』という二次被害がポイントになるんですね」 松下「そうなんですよ。 同じ理由で、延長コードが部屋の真ん中を通っていたり、玄関までの道のりに壺や置物といったわれものがあるのも危険です。 阪神淡路大震災の際には、オフィスビルでキャスター付きのコピー機が窓を突き破り、道路に落下したという例もあります」 --「考えただけで恐ろしい…。 延長コードにはカバーを付けたり、通路には壊れものを置かないことが大切なんですね」 松下「加えて、災害はいつ起こるかわかりません。 真夜中だったり、停電で何も見えない場合、床にものがあるだけで命取りになります」 --「懐中電灯を探している間に逃げ遅れる場合もありそうです。 恐る恐る進むのと、さっさと進むのとでは差が出ますし…。 ということは、防災を考えておけば、自然と『防ケガ』にも繋がるということでしょうか」 松下「その通りです! 生前整理の必要性がおわかりいただけたところで、対処法をお伝えしますね」 防災面の生前整理のメリットは「動線確保」「つまづかない」「防災意識の向上」 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/43626 --「生前整理=防災と防ケガということをまとめると、ポイントは?」 松下「3つありますね」 動線が広くなる 床にモノを置かないことで通路を確保 防災意識が向上する です。その上で気をつけたいのが、家具の配置です!」 --「例えば、寝室にはタンスを置かない、などでしょうか?」 松下「ええ。ただし置き方さえ考えれば可能なんですよ。 ポイントは『通路を塞がず、ベッドと並行に』です」 --「なるほど。並行に置けば頭上には倒れませんもんね」 松下「あまり知られていないのですが、気をつけたいのは引き出しや中身なんです。 家具そのものは耐震対策をしていても、引き出しや中身が出てしまう。 その可能性も見据えて、ベッドと向かい合わせではなく横に置くことが大事です」 ーー「それは盲点でした…」 松下「実は最近、タンスを持っている人は減っていて、生前整理でも『処分したい家具ベスト1』なんですが、それより注意したいのが本棚です」 ーー「確かに…」 松下「横置きすればまだいいのですが、本棚は大きいので、通路になるところには置かないようにしたいですね」 --「イメージでは『背の高いものは置かない』とか『家具に耐震グッズを付けていれば大丈夫』でしたが、違うんですね…」 松下「それから、突っ張り棒などで家具を固定している方がありますが、タテ揺れだと天井を突き破ってしまいます。 ないよりはマシですが、長ければ長いほど効果も薄れるので、オススメしません。 それよりは、ワイヤーやLG型の金具を用いて、壁に穴を空けてしっかり固定しましょう」 --「なおかつ、中身が飛び出ない工夫もしておくこと」 松下「はい。余談ですが、お水や食糧といった防災備蓄用品も、キッチンや寝室ではなく玄関に置くことがオススメです!」 --「経験がないと防災対策も的外れになってしまうので、とても参考になりました」 まとめ:定期的に断捨離®を! --「今回は、現場での経験や、今学んでいらっしゃるという防災士の専門知識も併せて、とても勉強になりました。生前整理は防災の上でも大切なんですね」 松下「ええ。生活の質を上げる目的だけでなく、安全面でも定期的に断捨離®をして欲しいですね」 --「部屋が散らかっていることで快適さがなくなる上、防災面でもデメリットがあるということですよね。 これまで大橋運輸さんにお願いした方の感想などは届いていますか?」 松下「皆さん、生前整理をされた後に『うちってこんなに広かったんだ!』っておっしゃいます。 広くて快適で、モノが少ないから探す時間も短縮でき…過ごしやさが実感できるので、キープしたいと思われるようです」 --「確かに、二度と戻りたくないと感じるでしょうし、出したらしまう動線もプロが作ってくださるので、片づける習慣も身に付きそう」 松下「そういっていただけると嬉しいです。 定期的な断捨離®は、先程もお伝えしたように、防災意識を高めることにも繋がりますからね」 --「やはりご依頼は年齢層的に上の方が多いのですか?」 松下「そうですね。やはり60代の方が多いですが、生前整理は暮らしを快適にするためのものなので、何歳でも早すぎるということはありません!」 --「片づけていない家で、こんなに危険が多いとは気づきませんでした…。 私もまずは床にモノを置かないよう、気をつけたいと思います」 トップページ画像引用元:https://www.ac-illust.com/main/profile.php?id=acworks&area=1 取材:「綴屋」ライター/増田有香(https://tsuzuriya.jp/) -
2020.07.20 遺品整理について/生前整理について
コラム
遺品整理や生前整理を地域や地元密着の業者・会社に頼んだ方がいい3つの理由
終活という言葉が知られる中で、断捨離®を積極的に行ったり、「元気なうちに生前整理をお願いしたい」「遺品整理を依頼したい」と思う方も増えています。 それに伴い、「生前整理」「遺品整理」を専門に扱う業者も急増していますが、反面、悪徳業者も後を絶ちません。 ではどんなところに頼むと、安心・安全なのでしょうか? そこで、大橋運輸株式会社(愛知県瀬戸市西松山町2-260)の部坂さんとのインタビューからお伝えします。 部坂さんによれば、地元の業者に頼むメリットは、 信頼 気軽に相談できる きめ細やかなサービス の3つだそう。詳しく伺ってみましょう。 メリット① 歴史と実績があるから信頼でき、行政や他業種との連携が可能 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/810857 --「地域密着で長年活動されている企業や業者だと、客観的に見ても安心できますよね」 部坂さん(以下敬称略)「はい。やはり地域の方との繋がりもありますし、名前も所在地も知られているわけですから、それだけのものを背負っているといえますよ」 --「例えばユーザーとしては一番に、『悪徳業者に引っかかりたくない!』と思うのですが、地元企業ならないですもんね」 部坂「そうですね。うちの例ですと66年間地元の方にお世話になっているので、絶対に裏切りたくないと思っています」 --「下手なことはできないということですね(笑) その他にどんなメリットがありますか?」 部坂「横の繋がりがあるので、何かあったときに連携がしやすいということです。 遺品整理では大きなものも処分しますが、エアコンやテレビなどの回収をはじめ、レッカーの配車、ピアノといった重量物や庭のお片付け、時には蜂の巣の駆除まで、長年お付き合いのある業者さんに頼むことができるんです」 ーー「蜂の巣の駆除やお庭の掃除まで! それは考えつかなかったです」 部坂「ほかにも、人形供養やお仏壇の整理はお寺の宮司さんに頼めますし、弁護士・会計士・司法書士さんなど、士業の方には相続の相談もできます。 あとは、作業をする上で大きなトラックを駐車する際も、理解を得やすかったり…こうしたことは、長年地元で活動させてもらっているからだと思いますね」 ーー「信頼関係が培われている証拠ですね。 大橋運輸さんは、地域包括や行政の方に向けたセミナーも行っていらっしゃるので、そういったところからの依頼も多いのでは?」 部坂「ありがたいことに多いです。 作業に入ってから関係者さんに『あのお宅、整理しないと危ないと思ってたんです…助かりました』と言っていただけたり、『終活のすすめ』といった行政の情報誌などで紹介していただけることもあります」 --「地元密着=実績があるということだけでなく、他業種や行政との繋がりも強いということですね」 部坂「特に遺品整理ではモノの行き場が様々なので、他業種と連携できるのは便利だと思います」 メリット② 現場との距離が近いため、気軽に相談でき、対応も早い 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/810857 --「2つ目が、気軽に相談できるということですね」 部坂「ええ。やはり近くの業者だと『ちょっと相談』がしやすいですよね。 『何かあればすぐ飛んでいける』『迅速になんでも対応できる』のはメリットだと思います」 --「距離的なことがありますし、道もよくご存知でしょうし」 部坂「そうですね。お見積もりにもすぐに伺えますし、お客様が作業されてる中で段ボールが足りなくなった時も、すぐに届けられます」 ーー「スピーディに駆けつけられる! 大橋運輸さんはすべて現地でお見積もりされてるので、訂正があった時もよさそうですね」 部坂「弊社の例ですが、すぐに現地に行き、すぐにお見積もりができるのはメリットといえますね。 遠いと、見積もりを1回で決定しないといけませんし、変更があっても電話やメールになってしまい、どうしても信頼関係が薄くなってしまうんですよ」 ーー「顔を合わせてお話しできるのは大きいですよね。 それに遠いとわざわざ相談しようと思わないし、いざという時、こちらも恐いです」 ーー「業者さんと現場が近いというのも、地域に根付く良さのひとつなんですね」 メリット③ 実績を積んだからこそ、きめ細やかなサービスが可能に 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/43626 ーー「3つ目が、きめ細やかなサービスですね」 部坂「はい。これまでと多少重複するのですが、フットワーク軽く、さまざまな問題にお応えできるということです」 ーー「経験値が違いますし、そのエリアのことをよくご存知ですからね。 例えば大橋運輸さんのある瀬戸市では、そのエリアならではの特色はありますか?」 部坂「やはり瀬戸物が多い事でしょうか(笑)。 何代も続くお宅が多いので、30客とか50客出てくることもあります」 ーー「昔は冠婚葬祭すべて自宅でやってましたもんね」 部坂「かなり前には、純和風のお屋敷の整理の際に、蔵から大量の日本刀が出てきてしまって…」 ーー「銃刀法で引っかかってしまう!」 部坂「その通りなんです。でも悪気があったわけではないので、地域との連携を使って郷土施設に寄贈という形を取りました」 ーー「難しい例にも対応できる実力と、最初にお話しいただいた『連携』ですね」 部坂「今回の3つのメリットは、別々のものではなく、それぞれが関係しているんですよ」 ーー「信頼が培われているから気軽に相談できるし、業者もきめ細やかなサービスが提供できる、という循環ですね」 部坂「そのとおりです!」 ーー「あと、ユーザーとしては『悪徳業者』に引っかかりたくないというのが、かなり気になるポイントなんですが…」 部坂「冒頭で述べたように、地元密着だからこそ地域の方を裏切りたくないですよね」 ーー「なるほど。トラブルというと買い叩かれるとか、お金だけ取っていなくなる…というようなことが思い浮かぶのですが、プロから見ると他にどんなケースがあるんですか?」 部坂「まずは不法投棄の問題です。 サイトもなくて、連絡先はケータイで、安く処理しているけれど、不要品をどこに持っていっているかわからない…」 ーー「エコが叫ばれる今、モラル的にまずいですよね」 部坂「モラルの面だけではないんですよ。仕分けもせず一切合切持っていってしまい、その先でパソコンやタンスの奥にあったような個人情報を盗み、犯罪に結びつくケースもあるんですよ」 ーー「それはかなり恐ろしいです!」 部坂「その点でも、地元密着の会社ならしっかり作業しますから、安心・安全な配慮を徹底していますね」 ーー「環境的な面の安全と、プライバシーの面での安全の両方ですね」 部坂「弊社の生前整理や遺品整理のサービスは、地域のニーズから生まれて拡大してきたので、今後も地域の方の声を拾い、ニーズに合ったサービスを親身になって提供することが、私たちの使命だと考えています」 ーー「地元に根付いた企業なら、業種に限らず『地域への恩返し』という部分があるでしょうね」 部坂「はい。地域の方のお陰で仕事を続けることができたわけですから、その信頼に応えていきたいです」 ーー「生前整理や遺品整理は、ご本人やご家族にとってかなり大きな仕事になると思います。 だからこそ、ユーザーにとって安心・安全で、きめ細やかなサービスができる、地域密着の業者が最適ということですね。 私もそういう時が来たら、地元に根付いて、長く営業している業者さんを選びたいと思います」 トップページ画像引用元:https://www.photo-ac.com/profile/43626 取材:「綴屋」ライター/増田有香(https://tsuzuriya.jp/) -
2020.06.05 遺品整理について/生前整理について
コラム
遺品整理・生前整理では「リサイクル」も視野に入れよう!
皆さんは「リサイクル」と聞くとどんなことを思い浮かべるでしょうか? 自分の不要なものをお金に変えること? 無料で差し上げてしまうこと? 不要なものを必要な人に売ること? それぞれ、思い浮かべるイメージがあると思います。 そこで今回も、引っ越し・遺品整理・生前整理を専門に行っている大橋運輸さん(瀬戸市西松山町)を訪ねました。 お話ししてくださったのは、リサイクル担当部署のリーダー、入社7年目の松下壱成(いっせい)さん。 プロが考える「リサイクルがもたらす、ユーザーのメリット」とは何でしょうか? 遺品整理・生前整理において、リサイクルできるアイテムとは? 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/43626 --「大橋さんは引っ越し業務が有名ですが、遺品整理や生前整理も増えていますよね」 松下さん(以下敬称略)「はい。お陰様でセミナーなどもやらせてもらっています。 遺品整理は認知が広がってきましたが、実は生前整理が重要。 なぜなら、部屋を整頓することが、安全に快適に日々を暮らしていただくことに繋がるからなんです」 --「モノが多くて動線がふさがれ、ケガをするなんて話をよく聞きますし、決して旅立つための準備じゃないんですよね。 ところで、遺品整理と生前整理では、片づける内容も違ってきますか?」 松下「生前整理は今後もそこに住むので、お客様が『要るか要らないか』を、より細かく仕分ける必要があります。 スムーズに進むよう、プロの私たちが寄り添う感じですね。」 --「整理をしていくと、具体的にはどんなアイテムが出てくるのでしょうか?」 松下「ざっと挙げると、家具・家電・洋服・食器・寝具・おもちゃ・衣類・生活用品全般ですね」 ーー「なるほど。最後の生活用品全般とは?」 松下「ジューサーやドライヤー、アイロン、目覚まし時計にお弁当箱…」 ーー「洗面所や台所、居室にある細々としたアイテムが含まれるんですね。 さて、松下さんはリサイクル専門部署のリーダーとのことですが、現場でお客様から直接『リサイクルをお願い』と言われるのでしょうか?」 松下「どちらかというと『リサイクルもできますよ』とご提案する感じです。 一概にはいえませんが、捨てるものが4割、リサイクルが6割になります」 --「6割がリサイクルとは、意外に高いですね!」 松下「そうなんですよ。 『全部捨てようと思っていたのに、売れるのね』とおっしゃる方もいます」 --「では具体的なリサイクルへの取り組みと、私たちユーザーへのメリットを教えてください」 経済的・心理的にメリットあり「輸出」という方法が強み 引用元:https://www.photo-ac.com/profile/2328559 --「先程「6割がリサイクル」とのことでしたが、どんな方法でリサイクルするのですか?」 松下「まず、4割は輸出します」 --「輸出ということは外国に持って行く?」 松下「はい。弊社ではフィリピンが中心です。 本格的に取り組み始めたのは6年ほど前ですが、外国に輸出ができるのはうちの強みですね」 --「なるほど」 松下「日本人には『もったいない』という精神がありますよね。 遺品整理では『全部捨てて欲しい』ということが多いのですが、整理していく中で『おばあちゃんが大切にしていたから、誰かが使ってくれたら…』という声がわいてくるんです」 ーー「確かに…まだ使えるものもたくさんあるでしょうから、そんな声から生まれたサービスなんでしょうね」 松下「ええ。さらには社会貢献という意味もあります」 ーー「必要としてくれる方に届き、『遠い異国の地で大切にされているかな?』と思うとこちらも嬉しいですね。 ということは、輸出は精神的なメリットが大きいんでしょうか?」 松下「経済的なメリットもあります。 家具や寝具、大きな家電などは、処分する際に引き取り料金が発生しますが、弊社では輸出するのでその料金がカットされるんです」 ーー「余分な料金がかからず、誰かに喜んでもらえるなら有り難いですよね」 松下「アイテムとしては家具、使っていない食器や寝具が対象です。 電化製品は電圧の関係で、衣類は法律で輸出不可なので、それらは国内で売る方法を取ります」 --「それが残りの2割なんですね」 松下「はい。『売る』という方法です」 --「メルカリで売るとか、リサイクルショップに行くとか、皆さんされないのかしら?」 松下「基本皆さんお急ぎですからね…あまりないです(苦笑)。 具体的にはまず高価なもの。時計や宝石ですね」 --「質屋さんや買い取り店に依頼されるんですか」 松下「ええ。骨董品もそうですが、専門の方に見てもらいます。 お酒などはお客様でも持って行けるので、『専門業者に売った方が高くなりますよ』と勧める時もあります」 --「儲けが少なくなってしまうのに…良心的です!」 松下「そして、一番売れるのが家電。 最新型の大きな冷蔵庫なら、数万円で売れることもあるんですよ」 --「製造年がポイントになりそう…」 松下「ですからなるべく早い方がいいんですよ。 生前整理やお片付けに伺うと、新品が出てきたりするので『早く売りましょう!』と」 --「新品の家電が住まいから出てくるとは、どんな状況なんでしょう?」 松下「お店で勧められるままに買ったけれど使い方がわからないとか、説明書が読めなくて使えないという状況です。 あとは、買ったものの動かないので違うものを買い、しまったままにしたものを調べたら、使い方が間違っていたなどでしょうか」 --「今は機能が細かすぎますからね。私でも戸惑う時があるので、年配の方だともっと厳しいのかもしれません」 松下「その通りです。 ですから売ることはもちろん、安全面も考えて早めに片づけされるのがいいですね」 --「先程、専門の業者さんにもご依頼されるとのお話でしたが、御社で査定はされないのですか?」 松下「選別の知識がないと捨ててしまう場合もあるので、気になるものはすぐに調べます。 特にファンやマニアの多い、おもちゃや文房具、骨董品には気をつけていますね」 --「他に驚いた物などありますか?」 松下「そうですね。弊社のある瀬戸・尾張旭近辺は昔から続く大きなお宅も多いので、蔵の中から小判や日本刀、火縄銃なんかが出てきたときもありますよ」 --「それはびっくりしますね」 松下「不要品は譲ったり売ったりできることを、もっと知って欲しいと思いますね」 --「遺品整理や生前整理は、『全捨てする』と思っていました…」 コロナ自粛で断捨離®も増加!『捨てるところがない』お悩みも ーー「コロナの自粛で、掃除をしていた人が周りに多かったんですが、ご依頼もあったのではないですか?」 松下「家に誰か来るのが恐いというのもあったので、特に増えてはいませんね。 ただ、お隣の尾張旭市では大変なことが起こっていたんです」 --「どんなことですか?」 松下「おっしゃるように、大掃除をしていて不要品が激増したんでしょう。 処分場で、まさかの『ゴミの持ち込み禁止』という事態が起こったんですよ!」 --「ゴミが捨てられないということですか!?」 松下「そうなんです。 地域によって異なるのでしょうが、尾張旭市では処分場に自分でゴミを持ち込めるんです。 そうすると早く処分できるので、家がスッキリしますよね」 --「ところが引き取ってもらえない…」 松下「ええ。でも個人ではなく、業者なら捨てられるんです。仕事ですから。 今はもう処分場でも引き取れるようになりましたし、コロナも収束しつつありますが、不意のケースではプロが強いこともお伝えしたいですね」 --「困った時はやはりプロ! 先程も述べましたが『全捨て』するのが当たり前だと思っていたことも含め、業者選びも必要になりそうですね」 松下「中にはモノを投げて扱う業者もありますから…」 --「大橋さんでは作業品質を大切にしていらっしゃるそうですね」 松下「手前味噌ですが(笑)、寄り添って作業することには自信を持っています。 どんな小さなものでも、ゴミとして扱いませんし、お客様のペースに徹底的に合わせます。 1日で終わらなくて、3日かけて作業するということも日常茶飯事ですよ」 --「片づけられない方はもちろん、非力な年配の方や、ついため込んでしまいがちな人は、やはりプロの手を借りるといいですね。 まとめ ということで、今日のまとめとしては、大橋運輸さんが考えるリサイクルには ・輸出する ・売る の2つの方法があり、輸出は主に精神的な面で、売るのは経済的な面でメリットがあるということですね」 松下「はい。引き取り料がかからないのは大きなメリットです。 見積もりだけなら無料で行うので、それを見ていただいてご検討もいただけます」 --「そして売る場合は早めに。 輸出は『捨てるにはもったいないから誰かが使ってくれたら…』という日本人の気質に合うので、満足度が高いと思います」 松下「あとは処分場の例を見ると、結果的にプロに頼む方がロスがないことも知って欲しいですね。 何より、捨てるよりも再利用した方が、環境にもいいですから」 --「ただ捨てればいい、というのではなく、いかに人間の心や環境に優しいかも大切ですね。 コロナ自粛で、皆さん精神的な面や地球環境に向き合うことも増えたでしょうから、こういった企業がもっと増えて欲しいですね」 聞き手:「綴屋」ライター 増田有香 https://tsuzuriya.jp/ -
2020.05.20 遺品整理について/生前整理について
コラム
エンディングノートと遺言書の違いは?
こんにちは! 季節がどんどん変わっていますね。 緊急事態宣言は緩和されてつつあるものの まだまだおうち時間を多く過ごされている日々かと思います。 今回は、前回の記事も踏まえ、 終活の第一歩である エンディングノートの書き方について お伝えしたいなと思います???? 書き残す準備として 「遺言書」と「エンディングノート」があります。 遺言書とは、自分に万が一のことがあった際に、 誰にどのくらい相続させたいのかの意思を書き残すものです。 死後に法的根拠があり、民法で定められた形で記入する必要があります。 一方、エンディングノートは書き方は自由であり、 記すものは相続に限られませんが 法律的な効力が発揮されません。 違いをまとめてみました ↓ 効力がないのなら、エンディングノートは意味がない?と 考える方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、だからこそ自由に書き進めることが出来ます。 自分の希望や考えを表すことが可能です。 葬儀や供養についての希望や、デジタル関連のパスワード また、余命宣言や脳死に備えて自分の考えを書き残しておくためにも使用できます。 エンディングノートを記す最大のメリットは 次の4点です。 エンディングノートは法的効力はありませんが、 細かいことを書いておくことによって、もしもの時、家族が路頭に迷う心配もありません。 自分のため、そして周りの方のためにも ”書く”終活から 始めてみませんか? -
2020.04.22 遺品整理について/生前整理について
コラム
コロナから身を守る!【おうち時間】で何する?
新型コロナウイルスから身を守るため、また、緊急事態宣言も発出されていることから、 不要不急の外出を控え、家で過ごしている方も多いのではないでしょうか。 皆さんは、『おうち時間』をどのように過ごしていますか? テレビやSNSを見ると、様々な過ごし方をしているのが分かりますね! 「料理やゲーム、自宅でできる運動など趣味に時間をあてる。」 「今まではSNSを見る専門だった人も、掲載してみる。」 「友達と毎日のように、テレビ電話で飲み会!」 「今や生活必需品!ひたすらマスクを自作しています!」 などなど。 そんな日々を過ごしながらも、 「コロナが落ち着いたら◯◯しよう。」 「あの人と遊ぼう」 「◯◯へ行こう」 と思っている方もいるのではないでしょうか? 「毎日をどのように過ごすか」と同時に、 「コロナが落ち着いたらどんなことをしよう」と 夢を膨らませる時間を過ごしてはいかがでしょうか? 「こんなことしたい、あんなことしたい」を、 日記やスケジュール帳などに書いてみる。 スマートフォンやパソコンに残す。 もちろん、以前のコラムで紹介した、『エンディングノート』を活用するのもいいでしょう! まさしく、『エンディングノート』は、 自分の未来のため、“人生を豊かに愉しむ”ためのものです。 ↓クリックしてください↓ ★↑エンディングノートの最初一歩として 印刷しお使い下さい↑★ このようなものに 書き込んでいくので、 今やりたいことが思い浮かばなくても、書き進めていく間に何か見つけられるかもしれません。 『エンディングノート』は、書店で購入することもできますし、 無料でダウンロードできるサイトもあります。 もちろん、形式にとらわれることなく、自由に書き留めていってもいいですね。 日々、状況が変化する中、 必ずこれまでの生活に戻るよう、今は『STAY HOME』。 日常が戻った時に、たくさん楽しむための準備期間だと思って、おうちでゆっくり過ごしましょう。 最後に、 医療関係者の皆様を始め、 変わらずに、そして今まで以上に大変な日々を過ごし、 生活を守ってくださっている皆様に感謝申し上げます。 -
2020.04.22 デジタル生前整理について
コラム
データや写真も断捨離®を。「デジタル生前整理」のススメ
みなさんは「デジタル生前整理」という言葉をご存知ですか? 「生前整理」は一般的になってきましたが、「デジタル」生前整理とはどんなものなのでしょうか? そこで今回も、遺品整理・生前整理のプロ、大橋運輸株式会社(愛知県瀬戸市西松山町2-260)さんにお伺いし、2年前に立ち上げたデジタル整理部門の、岡田桃歩(とうあ)さんに、定義や実際の方法、私たちが今できることなどについて伺ってきました。 1.デジタル生前整理は、地図のない宝探しのようなもの --「デジタル生前整理ってピンとこないのですが、どんなものなのでしょうか」 岡田さん(以下敬称略)「確かに耳慣れないですよね。 対象になるものをお伝えするとわかりやすいかもしれません。 具体的には、以下の中に入っている写真やメールを整理することです」 ・パソコン ・スマホ(ケータイ) ・デジタルカメラ ・USB ・その他クラウドなど --「なるほど。個人のプライバシーに関わるものを整理するんですね」 岡田「はい。メインは写真やメールや連絡先ですが、今はSNSやLINE、ネットバンキングなどもその中に含まれます」 --「挙げてみるとけっこうありますね」 岡田「そうなんですよ。特にお金が関わるものは要注意です」 --「最近だとネットでやりとりできますからね」 岡田「例えばFXで利子がついている場合だといいんですが、マイナスの要素もあるんです。 知らないうちに借金になっているケースもありますから」 --「アプリの課金も危険な感じがします。パスワードがないと永遠に損してしまいますね」 岡田「そうなんです。 だからこそ、『生前』にやっておかないといけないわけなんです」 --「ここでつながるんですね!」 岡田「デジタル整理は『地図のない宝さがし』と言えますね」 --「目に見えないので、まさに宝探しをするようなものですよね。 今の私ですら、自分がどこにどんなデータを持っているか、すべて把握していません…」 岡田「モノと違って、増えたら部屋が狭くなるわけではないので、増えてもわかりづらい。 それがデジタル整理の難しいところで、通常の生前整理より難易度が高いんです」 2.お金の流れ&交友関係がわからない、SNSの乗っ取りが、3つの大きな危険要素 --「パスワードがわからないと、そもそも物理的にスマホやケータイが開きませんよね」 岡田「はい。特にアップル製は以前はパスワードが分からなくても解除できましたが、今は一切できません」 --「ではログインできないことで、具体的にはどんなことが困りますか?」 岡田「大きく分けて3つあります。1つ目がお金の流れがわからないこと」 --「いくら入ってるかわからないし、もちろん引き出せないですもんね」 岡田「配当金が受け取れなかったり、逆に永遠に課金されていることも」 --「それは困ります」 岡田「2つ目は、交友関係がわからないことです」 --「昔は手帳にメモしていましたが、今はスマホに全部入っていますもんね。 そういえばスマホを落としてしまい、大変な目に遭った映画もありましたよね」 岡田「はい。スマホはプライバシーの塊ですから。 変な話ですが、ご本人に何かあったことを伝えたいのに、誰に伝えていいのか全くわからないこともあります」 --「進学や就職などで地元を離れてしまったら、その後の人間関係をご家族が把握するのは難しいですね」 岡田「ええ。そして最後がSNSです」 --「いろいろな意味で複雑そうです」 岡田「最も恐いのはなりすましですね。放置されているうちにアカウントを乗っ取られ、トラブルに巻き込まれていることがあります。親しい人に迷惑をかけることにもなりますからね。」 --「こうして具体的なトラブルを見ていると、家族にパスワードを伝えておかなければと思いますね」 岡田「もしもの時にはここに記入してある、ということを伝えておくだけでもいいと思いますよ。 あまり喜ばしくないことですが、facebookでは事前準備によって追悼アカウントにすることもできます」 --「スマホのパスワード、SNSのパスワード、どんなアプリが入っているか…改めて見てみると、自分のプライバシーってけっこう広範囲になるんですね」 3.実際の作業は、所有物およびデータの確認 --「さて、デジタル整理の複雑さが十分身に沁みましたが、実際の作業というのはどのように進めるのですか?」 岡田「手順はシンプルで、①どんな所有物があり、②どんなデータが入っているかを確認することの2つですが、奥が深いので基本的には生前にやっておきたいところですね」 --「確かに、人によって違いそうです」 岡田「ご本人さんがいらっしゃれば、通常の生前整理と同じで、一緒に『要る・要らない』を判断しながら、捨てるものと残すものを明らかにしていきます」 --「データは一瞬で消えるので、自分でもこまめに捨てるといいですね」 岡田「ええ。判断しにくかったら、いったんUSBに保存しておいて時期が来たら捨てるなど、そのあたりは紙の書類と一緒。日付を入れて期日が来たら消します」 --「他にはどんな整理術がありますか?」 岡田「こちらには写真の仕分け用ソフトもありますので、例えば日付ごとの整理だったり、人が映っている写真だけを残すなんてこともできますよ」 --「スマホやパソコンのお店じゃないのに、そんなことまで!」 岡田「私たちが引っ越し業務の中で、生前整理や遺品整理をするようになったのと同じように、デジタルというものを介して、お悩みを解決していけるようになれたらと思っています」 4.日常的にやっておきたいこと、そしてデジタル生前整理の今後とは? --「ところで、現在はどんなお仕事・活動をされているんでしょうか?」 岡田「実はまだ、デジタル生前整理というのはメジャーではありません。 遺品整理に携わる中で、デジタル生前整理が必要になっていくと感じてきたので、お引越しや生前・遺品整理の際に、都度ご提案している状態ですね」 --「高齢者の方はデジタルには疎いので、大変なのではないでしょうか?」 岡田「いえ、むしろ逆なんです。 高齢者の方はデジタル機器を敬遠しがちで頼ることが少ない分、持っているデータもあんまりないんですよ。 ですから、スマホが使いこなせる世代以下の人全てに必要になると思います」 ーー「だいたい50代の方より下の年代になりそうですね。 プロから見て、日頃からしておいた方がいいことはありますか?」 岡田「何をおいてもパスワードです! これがないと何ともならないので、スマホやパソコン、アプリやSNSなど、対象ごとにパスワードを明記しておきましょう」 --「そして元気なうちにデータもこまめに消去」 岡田「お部屋の生前整理と同じで、終活に向き合う方だけでなく、10代でも20代でもやっておく必要があると思いますね」 --「作業が複雑だからでしょうか」 岡田「複雑だということもありますし、若い方はデジタルの情報を多く持っていますよね。遺品にならずとも、万が一の紛失や、データ破損に備えておくべきだと思います。スマホを水没させたら、数日立ち直れないですよね。」 --「確かに、情報を多く持っている人ほど、日頃から整理しておく必要がありますね。」 岡田「そういう意味でも生前にしておきたいんですよね」 --「今日お話を伺い、デジタルも生前整理が必要なことを実感しましたが、啓蒙活動などはされているのですか?」 岡田「まず、こうしたサイトで大切さを広めていくということと、高齢者に応対されている方、例えば福祉関係のスタッフさんに対してセミナーを行っています」 --「断捨離®とかシンプルライフというのはだんだん根付いていますけど、これもそうなればいいですね」 岡田「そうなんですよね。 最近はミニマリストさんが増えていますから、デジタルのミニマル化も広めてくれたらありがたいですよ」 --「デジタルと聞くと身構えてしまうので、プロの方が定義やシステムをしっかり伝えてくれると助かります」 岡田「保険やITと同じで、大切なのはわかるけれど、存在がわからない…みたいなところはあります。 だからこそ私たちのような専門の人間とともに、理解してもらえたら嬉しいですね」 --「今後はデータもどんどん多様化し、量も増えていくでしょうから、データと一緒に歩くことになりますからね。 最後に、今後の夢や目標をお聞かせください」 岡田「先程もお伝えしましたが、引っ越し業務から生前・遺品整理のご相談を受けたように、デジタルに関しても、気軽に相談できるような存在になれたらと思っています。 ですから、普段から「スマホを使ってこんなことをしたい」とか「デジタル決済はどうすると安全か」といったお悩みに応えていきたいです。 --「特にご高齢の方にとっては、心強い存在ですね!」 岡田「ありがとうございます。 デジタル整理は、想定できるものが莫大ですし、モノの整理以上にご要望が異なります。 ですから初回のご相談は無料でさせてもらい、お一人お一人のご要望を伺い、都度需要に応えながら『大橋運輸のデジタル生前整理の形』を作っていけたらいいなと思います」 -
2020.03.31 遺品整理について/生前整理について
コラム
『エンディングノート』を始めませんか
よしっ!『終活』を始めよう!と思ったあなた。 テレビで『遺品整理』・『生前整理』を聞くようになったあなた。 調べてみると『エンディングノート』の存在を知るでしょう。 そして、 『終活』を始めるには、『エンディングノート』を書かないといけない・・・。 『遺品整理』や『生前整理』には『エンディングノート』が必要なのね・・・。 と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。 『エンディングノート』が必要だと知って、購入した方、書き始めた方、 そして、書き終えた方。準備万端!ばっちりです! あとは、定期的に見直し、ハッピーな生活を過ごしましょう。 しかし、少し、面倒な気持ちになって 書くのを辞めてしまった方も・・? もったいない! せっかく、やってみよう!と思ったのに、とてももったいないです。 今回のコラムでは、なぜ『エンディングノート』が必要なのか、ご紹介します。 『エンディングノート』は『終わり』のノート? 『エンディングノート』と聞いたら『終わり』をイメージする方も多いでしょう。 しかし、『エンディングノート』は『終活』を進めるために、とても便利な道具。 そして、これから楽しい生活を過ごすための道具です。 以前のコラム、『終活とは?~ほめる終活のススメ~』でもご紹介しましたが、 『終活』は『自分の人生をほめるための時間』です。 自分の人生をほめる、つまり自分の人生を振り返る時に、『何について振り返るのか』がはっきりしていると、 振り返りやすくなるのではないでしょうか。 『終活』や『エンディングノート』は若い人は無縁。年配の人だけのもの。 確かにそうです。でもそれには、しっかりとした理由があります。 歳を重ねれば、大切なものが増えていきます。 その振り返りに、『エンディングノート』を使ってまで時間をかける必要があるのは 『大切なものが多い年配の方』であるのは自然なことです。 ですが、「若い人には無縁」ではなく、「歳をとっているから必要」ということでもないのです。 『大切な人・ものが多い人』に必要なものなのです。 『エンディングノート』で、はじめる! 『エンディングノート』は、『終わり』のノートではなく、今までを振り返る時の道具です。 大切なことを一つひとつ思い返し、整理をして、これから楽しい時間を過ごす、『始まり』のノートになるのです。 『エンディングノート』を書き進めると、 「これ、整理しておかないと」や「このことは、家族に伝えておこう」などと、気づきがうまれてくると思います。 なんだかぼんやりと感じていた不安や、心配事も、はっきりすれば安心に変わりますよね。 それと同時に、あらたな 「やりたい!」が見つかるかもしれません。 その「やりたい!」を進める時、「エンディングノート」は判断材料もなるでしょう。 さぁ、『エンディングノート』を活用して、新しい始まりを迎えてみませんか? -
2020.03.23 遺品整理について/生前整理について
コラム
遺品整理・生前整理はなぜ必要? プロがご説明します!
「終活」や「生前整理・遺品整理」という言葉が徐々に広まり、そのキーワードはもはや一般的になっています。 でも、 生前整理や遺品整理がなぜ必要なの? 生前整理や遺品整理をしないと、なぜ困るの? という理由については「なんとなく」とか「そろそろ年だから…」と思われている方が多いのではないでしょうか? そこで、今回は生前整理や遺品整理のプロフェッショナルである、大橋運輸株式会社(愛知県瀬戸市西松山町2-260)さんを訪れ、8年前から遺品整理・生前整理の専門部署で活躍されている、川本拓実さん(22歳)にお話を伺ってきました。 お客様のニーズに応えるうち、「これが生前整理・遺品整理」だと気づく --そもそも、遺品整理や生前整理に定義というのはあるのでしょうか? 川本さん(以下敬称略)「そうですね。遺品整理は文字通り遺品を整理すること。亡くなった方が住まなくなったお部屋を片づけることです。 一方生前整理には2つのケースがあります。 まずは、いわゆる『片づけられない部屋』を片づける場合、 そして、主に高齢者の方などが施設に移ることとなり、住まいを引き払う場合があります」 --「なるほど。改めて伺うとわかりやすいですね。 大橋運輸さんは、遺品整理や生前整理のプロとして知られていますが、もともと特化してされてきたのでしょうか? 川本「弊社は運送会社ですから、引っ越し業務も多いんです。 私も8年前に引っ越しのアルバイトを始め、それがきっかけで入社したのですが、その頃から『身体がいうことをきかなくて部屋が片づけられない』『おばあちゃんが施設に入ることになっちゃって…』というご依頼が多かったんですよ」 --では、お悩みに応えていたら、実はそれが遺品整理や生前整理だったという感じなんですね。 川本「ええ、地域の皆さまのお陰なんです。 実は弊社のある瀬戸市はかなり地域の高齢化が進んでいて、50歳以上の人口が約半分の48.1%を占めるんです(※1)。 こうした背景から、遺品整理・生前整理に特化したという流れになりました」 --困っているけれど、誰に頼んだらいいかわからない…じゃあモノが多いから、引っ越し業務をしている大橋さんに頼もう! ということになったんでしょうね。 では、生前整理と遺品整理をやらなくてはならない理由はなんでしょうか? 川本「遺品整理と生前整理は目的が違うので、それぞれご説明いたしますね」 ※1 瀬戸市ホームページ、2019年10月の資料より引用 http://www.city.seto.aichi.jp/bunya/renkubetunenreibetudanjobetujinkou/ 遺品整理は「部屋をからにすること」が目的。しかしそこには数々のドラマがある --まず遺品整理について教えてください。 川本「はい。 言葉から推測されるとおりですが、遺品整理の目的や理由は『部屋のものをすべてなくす」ことです」 --業務に関しては割とシンプルなものになりそうですが… 川本「確かにそうかもしれませんね。 しかし、亡くなられた方に思いがあるのと、そうでないのとでは異なってきます」 --それまでの家族関係のあり方によるということですね。 確かに『80歳の男性』という人物像でも、相思相愛でいつも一緒にいた旦那様の場合と、ケンカ別れして疎遠になった父親では違ってきそうです。 川本「おっしゃるとおりです。 遺品整理って、捉える人によっては『廃品回収と何が違うの?』ですし、紙一重の部分も否めません。 例えばモノをモノとして扱うだけなら、圧縮できるパッカー車を使えば、予算も時間も少なくて済みますからね」 --でも思い入れがある場合は、モノはすべて思い出になる。 川本「ええ。 弊社は思い入れがあるケースが大半なので、例えば本なら1ページ1ページ確認しますし、紙切れ一枚でも許可なく捨てません」 --初めて知りました! 実に大変なお仕事なんですね。 川本「そう見えるかもしれませんが、実は社員のモチベーションに繋がっているんですよ。 ただ処分するのではなく、自分たちでしかできないことをしたい。 結果として、お客様の期待値に反映されるのは喜びであり、やりがいなんですよね」 --思い入れのあるものを扱うから、やりがいに繋がる。 川本「はい。責任のある業務ですから、弊社では遺品整理・生前整理はすべて社員が携わり、入社前の研修では、荷物をどう扱い、どう詰め、どう搬出するかを徹底して伝えています。 また、思い入れのあるもの、例えば家具などは運送会社の長所を活かして、東南アジアなどに輸送して現地で使ってもらっています」 --宝物のように扱ってくださるということですね。 それだけ丁寧なお仕事になると「捨てたくない」「探してほしい」という依頼も多いのではないですか? 川本「お陰様で、そういうお声もいただいております。 以前、長年親御さんと離れて暮らしていた息子さんが、実家を引き払うということで『両親と最後に撮った写真を探して欲しい』とご依頼があったんです。 量が多かったので、コンテナを50ほど使っていったん全てお預かりし、そこから分類しました。 すると何枚かお写真が見つかりお渡したところ、その中の一枚で手が止まり『これです…』と涙ぐんでいらして…」 --どんなお宅にも、どんな人生にもドラマがあるんですよね…。 大変なことが全て報われた瞬間ですね 川本「こだわってやっているからこそ、最後は喜びに感じるんですよね」 生前整理の目的はズバリ「安全・防犯・自分のため・家族のため」 --では次に生前整理の目的を教えてください。 川本「こちらはシンプルです。 ①安全 ②防犯 ③自分のため ④家族のため の4つです」 --わかりやすいですね 川本「生前整理の目的はまず安全なんです。 あまり知られていませんが、高齢者の事故やケガの大半は自宅で起こっているんですよ」 --知りませんでした。言われてみれば、モノが多いと動ける範囲は狭くなりますね。 川本「その通りなんです。足元にあれば転んでしまったり、階段に積んであったものがなだれを起こしたり…」 --想像しただけで危なそう…。 川本「2つ目が防犯。ゴミ屋敷は泥棒に入られたり、時には放火される可能性もあります」 --中に危険なものが含まれていたら、自然発火の恐れもありますし、モノが多いとより危ないですよね。 川本「実際『万が一燃えたら飛び火するので』という、ご近所さんからの苦情もあります。 そして3つ目は自分のため。自分の生活を豊かにするためなんです」 --具体的には? 川本「モノが少なくなれば安全に暮らせ、地震などの天災でも危険性が減り、さらにはスッキリとした暮らしが手に入り、モノを探す時間も減り、掃除も楽になる。 生前整理は決して『万が一のことを考えて身辺整理をする』ためだけではないんですよ。 今の暮らしを、より快適に過ごし、毎日を楽しくするための大切なものなんです」 --イメージするとわかりやすいですよね。モノが多ければ暮らしもごちゃごちゃし、モノが少なければ気持ちもスッキリしますから。 川本「心理的要素は大きいですよね。 生前整理の場合は、今後も住み続けたいけれどどうしていいかわからないケースが多いんです。 具体的に ・部屋が限られている ・家具の配置はどうするといい? ・住みやすくするには? ・ケガがない空間づくりとは? そんなことに、私たちプロがお応えしていくわけですね。 家具の配置や耐震グッズの活用、非力でも家具を移動しやすいよう椅子の脚にフェルトをつけるなど、お伝えしています。 --インテリアコーディネーターのようなお仕事でもあるんですね。 そして最後が『ご家族のため』 川本「最終的に遺品整理をするのはご家族です。その場合にモノが少なければ負担も少ない。 私たちは『生前整理は家族への思いやり』ともお伝えしているんですよ」 今のうちからできることとは? --生前整理・遺品整理の目的がわかったところで、私たちのようなユーザーが、今できることを教えていただけますか? 川本「まずは、普段から不要なものをコツコツ整理・捨てておくことです。 高齢者になってから意識するのではなく、若いうちから習慣化しましょう。 生活を豊かにすることが、生前整理に繋がります」 --やはり…プロにお願いした方がいいのでしょうか? 川本「そうですね。通帳や現金などは経験から『こういうところにありそう』というのがわかりますからね」 --遺品整理の場合、どんなタイミングでお願いするといいですか? 川本「遺品整理は『思い出があるから…』と時間がかかってしまうんです。そうして何年も経ってしまい、結局自分の生活に影響が出てしまったケースをたくさん見てきました。 でも大好きな方が亡くなったんですからね、気持ちの整理をつけるのに少なくとも半年や1年かかります。 ですから心の整理がついたら、プロを頼って欲しい。気持ちに寄り添って、同じ思いでモノに携わっていきます」 →関連リンク:失敗しないための生前整理・遺品整理の業者の見分け方 --最後に、これからの川本さんや御社の目標や夢について教えてください。 川本「これまでは地域ナンバーワンを目指し、お陰様でこの地域では遺品整理=大橋運輸と親しんでいただけるようになりましたが、今後目指すのは『最も信頼される存在』。 大きくする、一番になるのではなく、困った時に何でも相談できる、心強い存在になっていきたいですね」 --本日はありがとうございました。 聞き手:取材ライター/増田 有香(綴屋)https://tsuzuriya.jp/ 写真提供:写真AC -
2020.02.24 遺品整理について/生前整理について
コラム
終活とは?~ほめる終活のススメ~
最近では、「終活」や「生前整理・遺品整理」の言葉を耳にする機会が増えているのではないしょうか。 自分自身の終活はもちろんのこと、親の終活・親戚の家財整理などと 突然その必要に迫られ、困っていらっしゃる方も... 今回のコラムでは終活とは どのようなものなのか についてお届けしたいと思います。 「終活」=「人生をほめるための時間」 就活、婚活、妊活・・と 生きていると様々な活動の機会に遭遇しますが、 全員が経験しうるものが 死ぬということです。 そこに向けての活動、と捉えても良いのですが、 そうではなく、自分の最後が近くなったからこそ 初めて出来る 「人生をほめるための時間」と捉えて 終活を行うのが良いのではないかと思います。 片付けながら、自分のこれまでを見つめなおしてみてください。 終活の内容 では、どのようなことをしていくのが良いのでしょうか。 主には、「生前整理・遺品整理」の2つに大別されます。 この違いは 文字のごとく 亡くなる前なのか、亡くなった後なのかという違いですが もう一つの違いは 対象です。 つまり、だれの終活か ということです。 生前整理は 対象は自分、自分以外のどちらもがあります。 それに対し遺品整理は 必ず 自分以外の方の整理になります。 整理の内容 そして、整理の中身もいくつかに分けられます。 大まかには 生前整理はモノ・心・財産・情報 遺品整理は モノ・心・そして情報です。 モノは家の家財などの目に見えるもの 心は 自分の思い出や青春を整理すること 財産は お金や株など目に見えないもの そして 情報は、“データ”になります。SNSなどのパスワード、FXなどのログインなど、こちらも目に見えませんが、 ネット上には存在している、というものです。 この整理をデジタル整理と言います。 このように終活は細かく分類され、自分以外も含め誰もが関係するものになります。 ほめる終活 最初にお伝えしたように、終活は「人生をほめる時間」です。 自分の人生を振り返り、その後の人生をすっきりと生きるための整理、 大切な家族の整理は、その人の人生をほめる時間になります。 または、そんな作業を頑張っている自分をほめる、ということもあるのかもしれません。 どのような場合になっても 終活とはマイナスなものではなく、「ほめる終活」と、 自分から積極的に楽しんで活動してほしいです。 身の回りのことから少しずつ 整理していきましょう♪ -
2020.02.13 遺品整理について/生前整理について
コラム
失敗しないための生前整理・遺品整理の業者の見分け方
「生前整理や遺品整理を行おうと思っているけれど、最近は異業種から参入している業者も多いし、どこに依頼したらいいのか判断が難しい…」という方もいると思いますので、今回は「失敗しないための生前整理・遺品整理の業者の見分け方」というテーマでお届けしたいと思います。 生前整理や遺品整理の専門知識を持っているかどうか 生前整理や遺品整理を行おうと思っているけれど、荷物の量が多くて個人での対応が難しいということもあるでしょう。そのような場合には、当社のような業者に依頼して生前整理もしくは遺品整理を行ってもらうのも1つの手です。 実際に業者に依頼するときに問題となるのが、対応してくれるところの選択肢が多すぎるという点です。多くの業者が存在しているため、どのような基準で選べばいいのか迷ってしまう方も多くいます。 もし業者選びで迷ってしまったら、まずは専門知識を持っている業者かどうかという点に注目しましょう。整理する品物によって、処分方法などに違いがあります。買い取りが可能な品もあるので、その点も含めて正しい知識を持って対応してもらえるかが、ポイントの1つです。 例えば、スタッフが「遺品整理士」の資格を持っているかどうかで判断することも可能です。資格を持っているスタッフであれば、正しい知識のうえで、どのような形で整理を行っていけばいいのか判断することが可能です。 どんな資格を持ったスタッフが在籍しているのか 生前整理や遺品整理を依頼する業者を選ぶときに、「遺品整理士の資格さえあれば問題ない」と思っていませんか?実は生前整理や遺品整理には、遺品整理士だけではなく他の幅広い分野での専門知識も必要になります。遺品整理士以外の資格を持っているスタッフが在籍している業者だと、信頼度も高くなり安心して依頼することができます。 例えば、当社の場合は「遺品整理士」の資格以外に「福祉住環境コーディネーター」や「古民家鑑定士」や「社会福祉士」の資格を所有して、生前整理・遺品整理を通して、お客様の生活を様々な視点でサポートできる体制を整えております。 どのような知識を持っているスタッフが在籍している業者に依頼したいかは、状況に応じて異なります。生前整理や遺品整理の状況を考慮したうえで、適したところを選ぶようにしましょう。 1つ注意しなければならないのが、「資格を持っている=絶対安心」とは限らないということです。知識があっても、それを使いこなせていなければ意味がありません。実際の利用者からの評判などを、あわせて参考にするのも1つの手です。総合的に判断することによって、満足度の高い業者を選ぶことができます。 現地立ち会いでの見積もりを実施しているかどうか 多くの方が気になっている生前整理や遺品整理の業者選びのポイントの1つに、料金の問題があげられます。多くの資格を持っているスタッフが在籍している業者でも、料金が高いと利用するのをためらってしまうこともあるでしょう。 もちろん資格の有無も業者を選ぶ大切な基準になりますが、料金面も考慮したうえで業者を選択することが大切です。 料金を考えるうえで大切なのが、現場での立ち合いを行ったうえで見積もりが実施されるかという点です。現場での見積もりを実施しない業者だと、後から追加料金がかかることがあるので注意が必要です。後から発生した追加料金によって、思っていたよりも費用が高くなってしまい、「これなら別の業者を利用した方がよかった…」と後悔することもあるかもしれません。そのような後悔をしないためにも、見積もりは大切です。 具体的にどのくらいの料金がかかるのかという点は、部屋の広さや荷物の量や種類など、さまざまな要素によって変わります。少しでも料金を安くしたいという場合は、あらかじめ自分で整理できるものは作業しておくのも1つの手です。 業者の代表やスタッフの顔写真が公開されているかどうか 生前整理や遺品整理の業者を選択するのであれば、どのようなスタッフが在籍しているかを確認するもポイントの1つです。 特に料金が安いような業者の場合には、スタッフは全員アルバイトというケースも見られます。アルバイトの場合だと、知識が不十分だったり遺品の扱いが雑になったりする可能性があるので注意が必要です。 信頼できる社員を派遣してくれるかどうかを知りたいなら、業者のホームページに注目するのも1つの手です。業者のホームページをチェックすると、代表やスタッフの顔写真が公開されていることがあります。顔写真が公開されていることで、どのようなスタッフが派遣されるのかが分かるので安心して利用することができます。 また、評判や料金などを総合的に考慮することで、作業後に後悔の少ない業者を選択・利用することができます。 対応が丁寧な業者かどうか 遺品整理は、亡くなった大切な人の遺品を扱う仕事です。故人の大切なものを扱うからこそ、丁寧に対応してもらえるかということもチェックポイントの1つです。 例えば、雨天時や暑い日には、雨や汗で汚れないように遺品にタオルやビニールをかけて作業をする業者もありますが、このような業者は遺品を丁寧に扱ってくれると考えられます。 さらに遺品の扱いだけではなく、安心・安全への配慮も確認しましょう。近隣の方や管理人の方への挨拶もしっかり行う業者なら、安心して任せることができます。 対応が丁寧な業者かどうかは、ホームページなどの情報だけでは見えてこない部分があります。そのため、対応について知りたいなら実際に利用した方の評判などを参考にするのも1つの手です。 利用者の評判を参考にすることで、安心して利用できる可能性が高くなります。さまざまな方の評判を見て、信頼できそうなところを選びましょう。 -
2019.11.14 生前整理について
コラム
生前整理の定義と、作業の流れをご説明します(後編) ~作業からお支払いまで~ +気をつけたいポイント
前編に続き、後編では作業からお支払いまでの工程と、事前に確認・準備しておきたいことをお伝えいたします。 1.「家を空ける場合」は、有価物以外、全て処分が大半 生前整理では、仕分けの作業が一番の要となり、弊社では、以下のように分別しています。 ①可燃物(本や雑誌を含む) ②プラスチック ③陶器やガラス ④その他不燃ゴミ ⑤大型ゴミ(家具など) 通常のゴミ処分と同じような感じですね。 その後の作業は、「家を引き渡す場合」と「そのまま住む場合」で、少し異なります。 家を完全に引き渡す場合は、これらをすべてダンボールに詰めて本社に持っていき、仕分けします。 ①の可燃物のうち、気をつけているのが本や雑誌、新聞紙など。 実は紙の間って、いろいろなものが挟まっていることが多いんです。 最もよく出てくるのはお金、さらには権利書や株券といった有価証券、手紙など。 小さなメモも重要な可能性があるので、ノートや本の一枚一枚や引き出しの裏側に至るまで、何もないかをチェックしていきます。 事前に「探したいものがある」という場合は特に慎重に調べます。 また、④は見積り時にもチェックしていますが、家電リサイクル法に該当する4アイテム(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)、およびパソコンがこれにあたります。 ⑤は弊社特有のシステムです。 弊社ではフィリピンに業務提携している企業があり、大きな傷がついていない家具は輸送し、現地で使っていただいています(夏用の衣類を輸送することもあります)。 まだ使える家具を譲ることで、その分お客様には処分代をお安くできるというメリットもあります。 家を空ける場合は「すべて処分」というご希望が多いのですが、仕分けた結果、以下のような有価物が出てきた際は、お返しいたします。 ・お金 ・株券などの有価証券、権利書 ・時計や宝石 ・ブランドアイテム ・写真 2.「片付けられない家」は、母と娘のようになり、「要・不要」の判断を、隣でサポート 次に、そのままお住まいになる場合の作業工程をご説明します。 この場合、モノを処分するには「一緒に仕分けて捨てる人」の存在が不可欠! 弊社には、遺品整理に関する専任スタッフがおりますので、ご依頼者の横にいて「要る・要らない」を一緒に判断し、部屋が片付くまで併走。 ダンボールに不要品を詰める前の段階で、一緒に分別していきます。 片付けられない人には、「要るかも…」「捨てるともったいない」という思考があります。 そこで私たちは、母と娘のように、距離が近くともズバっといえるような関係を作り、すっきりした空間を実現していただきます。 具体的にはこんな声かけをしています 「どうしますか? どうしたいですか?」 「思い切って捨ててみましょう」 時には、 「このままだと、お部屋は変わらないですよ」 「片付かなくて私が帰っても、料金はいただいちゃいますよ」 なんていう、厳しい言葉を投げかける時もあります。 正直、心苦しい時もありますが、ご依頼主は「これからはすっきりした空間で過ごす!」「もう散らかった部屋はいやだ!」と決意され、お金をかけてまでプロにご依頼してくださっているんです。 ですから私たちもそのお気持ちをしっかりと受け止め「安全ですっきりとした部屋」を叶えていきたいのです。 不思議なもので、部屋が片付いた瞬間、顔がぱっと明るくなられたり「ああ、人生が変わった!」っておっしゃってくださる方もあります。 この仕事をしていて、一番嬉しい瞬間でもありますね。 とはいえ、また元の散らかった部屋に戻ってしまう方もあります。 「キレイ」という感覚は人それぞれですので、キレイでいる感覚が薄れ、捨てることができなくなってしまうようです。 少しずつでもいいので、捨てていく習慣を身につけていただけるのが理想ですね。 3.お支払いについて&事前にやっておいていただくといいこと すべての作業が終わりましたら、請求書をご提出いたします。 弊社の場合は追加料金が発生しないようお見積りを出していますので「こんな高くなるとは!」ということはありませんが、お支払いの際、ご家族同士で「誰が払うのか」でトラブルとなることがたまにあります。 ご家族やご兄弟で依頼したものの、誰がお支払いをするのか決まっていないというケースですね。 最後にこうしたことが起こらないよう、事前に決めておいていただけると助かります。 同様に、貴金属や宝石などをご家族で分ける場合も、誰がどのアイテムをもらうか決めておいていただけるといいですね。 生前整理は基本的には「丸ごとお任せ」で構いませんが、冷蔵庫とタンスの中身だけは事前に出しておいていただきたいですね。 というのも引越しの際と同じで、モノの重量の分、移動がしづらいからです。 また、冷蔵庫の場合は電源をオフにするので、作業が終わってから冷えるまでに、食品類がいたんでしまいます。 タンスの場合は、モノを入れたままで移動すると引き出しがきしみ、リサイクル品として使えない可能性が高くなるので、こちらも中身を取り出しておいてください。 あとは基本、プロに丸ごとお任せくださいね! まとめ 冒頭でお話ししたように、生前整理は決して亡くなる前の準備ではなく、「人生100年時代を、より楽しく安全に生きる」ための整理です。 最近は断捨離®にも見られるように、モノを減らすことが節約に繋がると注目され、空間がスッキリすることで電気代が安くなったり、モノを探す時間が激減することも。 さらに、本当に必要なものだけを大切に使うことで、改めて愛着がわいたり、気持ちがクリアになるという効果もあるそうです。 モノを増やさず、片付いた部屋をキープするためには、気持ちと行動の面から「捨てる習慣」をつけることが必要です。 とはいえ、もしどうにもならなかった時には、私たちのようなプロを頼ることで、快適で安全な生活を手に入れてください。 -
2019.11.14 生前整理について
コラム
生前整理の定義と、作業の流れをご説明します(前編) ~きっかけから見積りまで~
最近よく聞くようになった「生前整理」という言葉。 「遺品整理」と異なることはわかるのですが、その定義や、業者に依頼した場合、作業はどう進められるのでしょうか? そこで今回は、遺品整理・生前整理における地元のパイオニア的存在、大橋運輸株式会社の営業、佐々木仁美さんが詳しくご説明してくださいました。 1.生前整理って、そもそもなに? 生前整理のイメージってなかなかわきづらいですが、定義は2つあると考えています。 1つ目が「よりよく生きるための整理」。 生前整理は人生最期の整理と感じる方もありますが、今や人生100年時代! 最期を迎える前の整理ではなく、これからよりよく生きていく節目として行う整理なので、第二の人生のための「青春整理」なんて言うこともあるんですよ。 そして2つ目が「防災のための整理」です。 家が片付いていないお宅にはモノが多いですよね。すると、家の中の動線が確保できず、転倒といったケガも起こりやすくなります。 また、地震の際にはモノが落ちてきたり、逃げる経路が確保できないことも。 実は高齢者のケガの8割は自宅で起こるので、家の整理は命に繋がるといっても過言ではありません。 以上の定義から考えると、生前整理は、「楽しく安全に生活するため」にあります。 2.生前整理を行うきっかけとは? では、多くの方はどのようなきっかけで生前整理を行うのでしょうか? 弊社では定期的に「生前整理セミナー」を行っていますが、受講者さんは60~70代の方が中心で、8割が女性です。 この数字から見ると、60代以降に生前整理を考える方が多そうですが、生前整理は「生きるため・防災」のための整理なので、気付いた時から始めるのがベスト! とはいえ、あくまでもこれは理想論。 実際のきっかけとしては2つのパターンがあり、 ホームや病院にいかれる方の、ご家族からのご依頼 部屋や家が片付けられない、ご本人からのご依頼 に大きく分かれます。 (1)の場合はお宅を引き払うこと。引っ越しするイメージです。 (2)はいわゆる「片付けられない」状態。 ここには精神的な問題が大きく関係しています。 例えば旦那様や奥様が亡くなってしまった、あるいは長年務めた会社を退職したなどで気力をなくしてしまったり、後見人さんやケアマネさんからのご依頼で、認知症の方の家を片付けるケースもあります。 中には「引っ越してきた時、ゴミの日がわからなくて、近所の人にも聞けず…」という状態が続き、気付けばゴミの中で生活していた方があったりと、物理的な要因ばかりではないことがいえます。 このようにご依頼のパターンは2つありますが、どちらの場合も業者が行う基本の作業はほぼ同じで、弊社では、 (1)お問い合わせ ↓ (2)実際にお宅を訪問してヒアリング ↓ (3)お見積りを提出 ↓ (4)作業 ↓ (5)請求書提出およびお支払い という5つの流れを取っています。 それぞれ、細かく説明していきます。 3.業者に頼んだ場合の流れ (1)お問い合わせ~(3)お見積りまで お問い合わせをいただいたら、簡単に状況をお聞きし、お宅に伺う日を決めます。 実は最近「部屋や家の様子を写メで送ってもらえば見積りします」という業者が増えているのですが、これは絶対オススメできません。 なぜなら、モノの量が把握できない上、そのお宅のどこまでトラックが入れるかということもわからず、正確なお見積もりが出せないからです。 こうした理由で、弊社では直接スタッフが伺い、モノの量と搬出経路をその場で確認します。 また事前に伺うスタッフは女性ばかり。これは業界でも珍しいようで、女性ならではの目線で今後どうしていきたいかを、丁寧にヒアリングいたします。 具体的には以下のようなことをお訊ねします。 今回依頼された経緯や理由 今後この家をどうするのか(そのまま住むor引っ越す) 探したいものがあるか その他、ご本人やご家族様のご意向 モノの多さにも幅があり、ただ散らかっていることもあれば、床から天井、さらにお風呂までぎっしりモノが詰まっていることもあります。 「モノが多い、片付けられない」とひと口に言っても、状況はいろいろなんですよね。 さて、モノの量と搬出経路がわかったところで、いよいよお見積りです。 簡単に言えば料金はモノの量で決まり、具体的には ダンボール何箱相当が必要か トラックの台数や大きさ 作業員の数 有料で処分するアイテムの数 などから算出します。 弊社がある瀬戸市には古くからの大きなお宅が多いため、家一軒を整理する際、大きなダンボール(みかん箱2つ分)が100個以上ということもよくあります。 なお、「他社より絶対安いです!」という業者には要注意です! こうした業者は、作業員の人数が極端に少ないため立会い時間が長くなり、その分ご依頼主の方に負担がかかってしまいます。 安かろう、悪かろうというのは、この業界では常識といえるかもしれません。 ちなみに弊社では、作業は6時間程度を目安にしております。 工程の(4)「作業」からについては、後編で詳しくお伝えします。
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