空き家、そのままになっていませんか?
コラム 遺品整理について/生前整理について
空き家が増える今、できること
冬が訪れ、日が出ている時間が随分と短くなってきました。
夕方5時を過ぎるとすっかり暗くなり、ふと目に入るのが明かりのつかない「空き家」です。明るい時間は気にならなかったのに、暗くなると急に存在感を増し、不安な気持ちになることもあるのではないでしょうか。実際、空き家は全国的に増加傾向にあり、大橋運輸がある瀬戸市にも3,000戸を超える空き家があるそうです。※令和5年住宅・土地統計調査より
空き家の増加は防犯面や衛生面でのリスクが高まるだけでなく、地域の景観や資産価値にも影響を及ぼすため、大きな社会問題となっています。
「実家を相続したけれど、すでに自分の家がある」
「解体費用が嵩みそうで手が出せない」
「遠くに住んでいて自分では片付けられない」
「いつか自分や家族が使うかもしれない」
このような背景から、使用目的がなく放置された空き家が全国で増えています。
令和5年住宅・土地統計調査によると、長期間放置されている空き家は全国で380万戸を超えており、2018年から2023年の5年間で約37万戸も増加しています。さらに、今後20年でその数は1.5倍に増える見込みとされています。
人の出入りがないと、家は早く劣化していきます。屋根や外壁の傷み、雨漏り、カビの発生など、建物自体のダメージが深刻になるだけでなく、不法侵入や放火といった犯罪の温床になることもあります。また、寒い季節には動物が暖を求めて住み着くこともあり、害虫やネズミの発生、悪臭など、近隣住民への被害も考えられます。
空き家は犯罪の温床に
放置された空き家は、ドアや窓の老朽化により侵入しやすくなっていたり、草木が生い茂り視界が遮られていたりします。警察庁によると、空き家に残された金品を狙う窃盗事件は、2020年から2023年の間に2.5倍となり、2023年には8,000件を超えました。※読売新聞2024年2月20日
また、空き巣などの窃盗被害だけでなく、不審者にとって空き家は恰好の潜伏場所になり得ます。中には、空き家が薬物の保管場所に使われていたり、特殊詐欺の受け取り場所に使われていたケースもあるそうです。
空き家には、放火の危険性もあります。消防庁がおこなっている統計調査によると、2024年に起きた火災37,141件のうち、放火や放火が疑われる出火は3,904件と、10%以上を占めています。人目につきにくかったり、ごみや雑草が燃えやすい状態で放置されていたりする空き家は、こうした放火の対象になるリスクも高まります。
一方で、空き家がそのまま放置されてしまう原因には、税制上の問題もありました。土地や家屋には固定資産税という税金がかかります。これが、どんなに古くても家が建っているだけで軽減措置を受けられることから、様々な問題があるにも関わらず空き家を取り壊すことをためらう所有者が少なくありませんでした。
このような問題を減らすため、2023年に改正空き家法が施行されました。この改正によって、今すぐにでも倒壊する恐れのある「特定空き家」だけでなく、将来「特定空き家」になる恐れのある「管理不全空き家」においても、認定されると固定資産税の軽減措置が解除されることになりました。「管理不全空き家」に認定され軽減措置が受けられなくなると、固定資産税は最大4.2倍に増額されます。そのため所有者には、
・定期的な点検・修繕を行い、劣化を防ぐ
・必要に応じて売却や賃貸など、利活用を検討する
などの対応が、より求められるようになりました。 また、自治体によっては解体費用の補助制度がある場合や、空き家の活用についてNPOなどの団体と連携しサポートをおこなっている場合もありますので、空き家を所有した際には一度自治体に相談することもお勧めです。
お片づけはプロにお任せください
「いずれ自分や子どもが使うかもしれない」と考え、残しておく場合でも、定期的な管理は欠かせません。人が住んでいない家は空気がこもりやすく、湿気やカビの原因になります。換気や通水、庭の手入れ、屋根や外壁の点検など、こまめなケアが必要です。
また、空き家の管理や解体を考える際、避けて通れないのが「家財の整理・片付け」です。長年住んでいた家には、思い出の品や大切なものがたくさん詰まっています。とはいえ、実際には仕事が忙しかったり、遠方に住んでいたり、大きな家具もあったりと、ご自身の手でおこなうには、時間も体力も必要で大変な作業です。
そんなときはプロにお任せください。大橋運輸では、大きな家具から食器や衣類など細かい日用品まで、幅広くお引取が可能です。お片づけを進める中で見つかった貴重品やアルバムなど、大切なものは丁寧に保管し、責任を持ってお客様にお返しいたします。探し物がある場合も、スタッフが一緒にお探しいたしますので、安心してお任せください。
お片づけの後、土地の売却や建て直しのために解体をお考えという場合も、併せてご相談ください。